シオンの花束

2017年06月02日

間怠い水車 回っている

赤い川の一艇で

仰いでいたんだ

重たくなる涙で歪んだ空を


気怠い荷馬車 歩いている

白灰の街を余所に

迷っていたんだ

向かう先は決まっているはずなのに


記憶に変わってしまわないでくれ

それで僕が強くなれたとして

良かったなんて思わないでくれ

心から笑えるその日でさえ


間怠い風車 回っている

黒い雨が降り注ぐ

仰いでいたんだ

少し空に近づけるような気がして


光に変わってしまわないでくれ

それを僕が望んでいたとして

良かったなんて思わないでくれ

灯りが流れて往く麓へ


シオンの花束を落としてくれ

二度と何も咲かない土の上

さよならなんて言わせないでくれ

灯りが流れて往く麓まで

心から笑えるその日でさえ