教師Aの顛末

2017年04月09日

いつぞやの春を思い出しました

煩わしさも虚像の様でした

心の中じゃ蔑んだ挨拶も

得も言われぬ快哉を覚えました

電子音の鐘が鳴り響く朝

黄色く尖った嘴から出た

程良い嘘も崇める私は

教卓の上に並べたがりました

見込み違いに見渡した限りの

恐れを知らぬ眼の少年少女

決して希望とは言い難い物を

見るようにせせら笑っていた

誇れるものだけをただ眺めていたら

使えるものが無いことに気づきました

此の教室の中で試されながら

疾うに感じ続けている違和感の根を

探す(フリをする愛しい)自分

いつものようにとまでは言いませんが

素知らぬ言葉で塗りつぶしました

心の中じゃ蔑んだ眼差しも

汚れた制服から背けました

見込み通りに見渡した限りの

恐ろしく微笑む少年少女

決して希望とは言い難い物を

彼女は見つめ涙した

溺れる音だけをただ殺していたら

聞こえる音がないことに気づきました

この教室の中に隠されながら

失われ続けていた足の踏み場を...

見込みすら見えない遥か遠くの

行く末に任せきりの私を

決して希望とは言い難い物を

誰が許してくれるのか

いつぞやの春を思い出しました

煩わしさも虚像のようでした

こここの頃じゃどうにも後ろ暗い

かの涙が脳裏を歩き回る

誇れるものだけをただ眺めていたら

使えるものがないことに気づきました

この教室の中で試されながら

とうに感じ続けていた違和感の根は

溺れる音だけをただ殺していたら

聞こえる音がないことに気づきました

この教室の中に隠されながら

失われ続けていた足の踏み場を

探す(フリをする愛しい自分を脱ぎ捨てました)私、教師A